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日時: 2008年10月4日(土) 13:00〜14:30
場所: 片平キャンパス 事務別館2階 第3会議室
講師:
美宅 成樹 先生
(名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻応用物理学分野 教授)
参加SA人数: SA32名、スタッフ7名
「はじめての科学英語論文」の訳者でもあり、多数の科学書を執筆されている美宅成樹先生に講師をお願いしたところ、「サイエンス・エンジェルへの応援
メッセージ 研究者人生とスキルアップ」というタイトルにておひきうけいた
だき、
1、研究者としての人生
2、研究とは何か?わたしの見方
3、スキルアップに関連すること(「はじめての科学英語論文」紹介)
と盛りだくさんの講習会となりました。
「研究は研究者が行うもの」として、「最悪の事態の効用→苦労は買ってでもせよ!」、「偏見からの解放→頭の中の空間をできるだけ広く!」など、ご自身の経験に基づく多くのメッセージをいただいています。
質疑応答では、研究者としての姿勢について、場面に応じた気持ちの切り替え方など具体的な質問が多数寄せられており、研究者としての人生についての話題では私的な内容にふれていただいたこともあり、SAにとっても実感をもって聞いた様子であり、終了後の茶話会でも、個別での質問が寄せられていました。
「どんな研究も、最終的には、論文に書かなければ、何もやらなかったのと同じこと」という言葉とともに、"科学論文が特別な形式で書かれた文章であり、それにはさまざまなルールがある”ということを十分理解していないがために、論文がなかなか書けない大学院生や、若い研究者におすすめの名著「はじめての科学英語論文」を紹介いただきました。SAにとっては真剣にならざるをえない内容ながら、各章のはじめの一言に和む場面もありました。
また、著書「生きもの探検! 親から子へ伝わる遺伝のしくみ(数研出版)」を頂戴し、頂いた著書を参考に、科学書を作成する上での、図案や言葉選びや表記など、具体的なアドバイスを受ける貴重な機会になりました。
■参加SAの感想
「どんな悪いことにもよい側面がある」「頭の中の空間をできるだけ広く」 今、研究・就活で焦っている私には、はっとさせられる言葉でした。研究においても、就活においても、SAの活動においてもすべてに通じる考え方であり、すごく共感できました。今回のスキルアップ講習会は、人生のスキルアップ講習会という感じでした。
「いつでも笑顔を。怒りたいときこそ、ニッコリと!」とお話され、先生のご経験から「どんな悪いことも、よい側面がある」と、とても前向きになれるメッセージが印象的でした。自分の中で、様々な出来事に思いをめぐらせながら聞かせていただきました。今回は、単に表面的な「スキルアップ」に留まらない、「気持ちの根っこの部分」が強くなるような「スキルアップ」の機会であるように思いました。さらに、セミナーの合間には、先生が執筆された子供向けの科学の絵本について、お話を伺いました。本に込めた想い、こだわり、読み手への配慮、そして遊び心・・・。本が何度も楽しめるよう工夫された「本をつくる側」の視点は、とても興味深いものでした。ちょうどSAの出版物が本格始動しています。参考にさせていただき、「SAだからこその一冊」にしたいと、改めて思いました。
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