SA企画 部局交流会@青葉山キャンパス
日時:2008年6月3日(火)18:00〜20:00
場所:青葉山キャンパス情報科学研究科2階大講義室
企画:事崎由佳、長濱祐美、中島瑠美、森戸里衣子、浅川香、曽根美紀子
協力:情報科学研究科男女共同参画推進ワーキンググループ
   理学研究科男女共同参画推進委員会
ポスター作成:中島瑠美[ポスター

<プログラム>
■講演/徳山豪先生、木戸元之先生
■女性研究者支援施設の利用案内/SA中島瑠美
■ショートディスカッション
■交流会(茶話会)


 女性研究者がキャリアを継続するためには男性側の理解が必要不可欠です。しかし、実際に女性研究者のキャリア継続を支援している男性研究者の意見を聞く機会はほとんどありません。今回の交流会は、身近に女性研究者のいる男性研究者からお話を伺うことにより、男性学生および教員の女性研究者のキャリア継続に対する意識の変化、さらにはそれが女性研究者キャリア継続のための基盤形成に繋がることを期待し、企画されました。また、本学で整備されている女性研究者支援施設を広く、多くの女性研究者に知って頂くため、SAよりそれらの施設の利用案内をさせて頂きました。
 今回も4月に行われた星稜キャンパス部局交流会に引き続き、子どもがくつろげるスペースを作り、子供連れの方に利用して頂きました。

参加者:57名  (内訳:SA18名、教職員24名およびその他15名)

「女性研究者の友人たち 交流、研究、そして育成」

東北大学大学院 情報研究科 システム情報科学専攻 教授 徳山豪 先生

 徳山先生は、IBM社に就職された後、1999年に本学に移られました。
 IBM社在籍時の女性の上司による指導経験や、ご友人でいらっしゃる女性研究者の方の大学での授業の仕方について触れられ、「女性の教え方の上手さ」について言及され、女性研究者に対する具体的かつ肯定的なご意見を頂きました。その他、生涯でノーベル賞を2回受賞したマリー・キュリー博士のお話や女性研究者が同じ職場にいることによるメリットなど、女性研究者と仕事をする機会を多く経験された徳山先生から女性研究者のキャリア継続に関する肯定的なお話を伺え、嬉しく感じた女子学生は少なくないのではないかと思います。また、最後にお話された、−その人の本質を知れる学生のうちに、多くの仲間を作って下さい‐という言葉が印象的でした。

「夫婦で研究を続けるということ」

東北大学大学院 理学研究科 附属地震・噴火予知研究観測センター 准教授 木戸元之 先生

 木戸先生は、東大大学院博士課程修了後、国内外の研究機関でご活躍され、現在は本学理学研究科附属施設で准教授をされています。
 木戸先生はご夫婦共に研究者です。結婚している女性研究者の約半数が別居しているという事実と合致し、結婚当初は別居に否定的でしたが、やはり別居せざるを得なくなったそうです。
 夫婦共に研究者だと、希望するポストと地域が合うとは限らず、同居や育児に関して問題が出てくることも多くなります。しかし、そうなることを恐れて結婚や出産を諦めないで欲しい、と私達にメッセージを下さいました。

「女性研究者支援施設の利用案内」

東北大学大学院 薬学研究科 創薬化学専攻 医薬資源化学分野 サイエンス・エンジェル  中島 瑠美

 女性科学者が研究を継続するためには、さまざまな環境整備が必要です。より多くの女性研究者に、本学で整備されている施設や設備を知り有効活用してもらうために、病後児保育室「星の子ルーム」・川内けやき保育園などの利用の仕方を紹介しました。
 また、学内における男女共同参画を促進するためのネットワークづくりを目的とした東北大学女性研究者等交流ネットワークメーリングリストを紹介しました。このメーリングリストは、学術分野を問わず本学所属の女子学生及び女性研究者を対象にしており、女性研究者等の育成推進を目的とした情報交換を行うために、積極的な活用が望まれます。

「ショートディスカッション」

 講演終了後、上記の講演を受けフロアから自由に意見を述べて頂きました。今回初の試みということもあり、上手くディスカッションという形にするのは難しかったのですが、以下のように、様々な視点から今後の交流会のテーマとして掘り下げていきたいと思うような意見を頂くことが出来ました。

  • 「女性が不利」という認識があるけれど、自分は、女性だから不利だとか大変だとかとは自分は思わない(職員、女性)
  • 育児の時、子供が物心つくまでよりむしろ物心がついてから母親はなるべく一緒にいたほうが良いのではないか?⇒小・中・高校生等、物心がついた子供たちを持つ女性研究者はどのような選択をしたか聞きたい(職員、男性)
  • 「茶話会」

     遅い時間にも関わらず、30名以上の方が参加して下さいました。今回は、茶話会においても教員や男性の比率が今までと比べ高く、様々な立場・異なる性別での意見交換が出来、新鮮でした。これまで見られた女子学生同士および女子学生と女性研究者の交流の他、講演された先生を囲み、男性職員の方々が別居しながらの育児に関する情報交換を活発に行っている場面も見られ、男性研究者にとっても育児について話し合える場として機能したのではないかと思います。



    ■参加者の感想
    • 今回は男性視点の話が聞けて、新鮮でよかったです。
    • 男女が協力し合って研究を進めるのはステキだと思いました。
    • 女性研究者に対して社会的サポートが必要と実感した。
    • 女性に限定しない企画を今後も続けて行って欲しい。
    • 和やかな雰囲気だけでなく、発展性のあるディスカッションをするべきだ。
    • アピールが足りないのでは?

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