「女性研究者の友人たち 交流、研究、そして育成」
東北大学大学院 情報研究科 システム情報科学専攻 教授 徳山豪 先生
徳山先生は、IBM社に就職された後、1999年に本学に移られました。
IBM社在籍時の女性の上司による指導経験や、ご友人でいらっしゃる女性研究者の方の大学での授業の仕方について触れられ、「女性の教え方の上手さ」について言及され、女性研究者に対する具体的かつ肯定的なご意見を頂きました。その他、生涯でノーベル賞を2回受賞したマリー・キュリー博士のお話や女性研究者が同じ職場にいることによるメリットなど、女性研究者と仕事をする機会を多く経験された徳山先生から女性研究者のキャリア継続に関する肯定的なお話を伺え、嬉しく感じた女子学生は少なくないのではないかと思います。また、最後にお話された、−その人の本質を知れる学生のうちに、多くの仲間を作って下さい‐という言葉が印象的でした。
「夫婦で研究を続けるということ」
東北大学大学院 理学研究科 附属地震・噴火予知研究観測センター 准教授 木戸元之 先生
木戸先生は、東大大学院博士課程修了後、国内外の研究機関でご活躍され、現在は本学理学研究科附属施設で准教授をされています。
木戸先生はご夫婦共に研究者です。結婚している女性研究者の約半数が別居しているという事実と合致し、結婚当初は別居に否定的でしたが、やはり別居せざるを得なくなったそうです。
夫婦共に研究者だと、希望するポストと地域が合うとは限らず、同居や育児に関して問題が出てくることも多くなります。しかし、そうなることを恐れて結婚や出産を諦めないで欲しい、と私達にメッセージを下さいました。
「女性研究者支援施設の利用案内」
東北大学大学院 薬学研究科 創薬化学専攻 医薬資源化学分野 サイエンス・エンジェル 中島 瑠美
女性科学者が研究を継続するためには、さまざまな環境整備が必要です。より多くの女性研究者に、本学で整備されている施設や設備を知り有効活用してもらうために、病後児保育室「星の子ルーム」・川内けやき保育園などの利用の仕方を紹介しました。
また、学内における男女共同参画を促進するためのネットワークづくりを目的とした東北大学女性研究者等交流ネットワークメーリングリストを紹介しました。このメーリングリストは、学術分野を問わず本学所属の女子学生及び女性研究者を対象にしており、女性研究者等の育成推進を目的とした情報交換を行うために、積極的な活用が望まれます。
「ショートディスカッション」
講演終了後、上記の講演を受けフロアから自由に意見を述べて頂きました。今回初の試みということもあり、上手くディスカッションという形にするのは難しかったのですが、以下のように、様々な視点から今後の交流会のテーマとして掘り下げていきたいと思うような意見を頂くことが出来ました。
「茶話会」
遅い時間にも関わらず、30名以上の方が参加して下さいました。今回は、茶話会においても教員や男性の比率が今までと比べ高く、様々な立場・異なる性別での意見交換が出来、新鮮でした。これまで見られた女子学生同士および女子学生と女性研究者の交流の他、講演された先生を囲み、男性職員の方々が別居しながらの育児に関する情報交換を活発に行っている場面も見られ、男性研究者にとっても育児について話し合える場として機能したのではないかと思います。