Homeイベント>SAの母校出張セミナー
SAの母校出張セミナー
vol.20 平成20年10月10日(金) 青森県立青森東高等学校(青森県)
舘田 知佳  生命科学研究科 分子応答制御分野
講演タイトル: 植物ゲノムDNA抽出実験
 「自分が高校生の時って、どんなことを知っていたっけ?」セミナー当日まで、私の中でぐるぐるとまわっていた疑問でした。セミナーというよりは、“大学の学生実験”というテーマだったこともあり、簡単で、害がなくて、でも小学生を対象にしてきた科学イベントよりラボでの実験に近い形・・・。計画の段階では、おそらく与えられた時間は、実験で終わってしまうだろうと思っていました。それでも、理系の楽しさを伝えられたらいいかなと考えていました。そして、いざ始まってみると、高校生の器用さにこちらが驚かされる場面が多々・・・・。実験器具や機械を所属している研究室からお借りして、高校に持ち込んだのですが、その機械の仕組みや、原理に興味を示す子がいたり。いろいろなところから、疑問点が生まれていることに、感動しました。同じ物を見ていても、やっぱり人によって感じ方が違うんだなぁと、改めて思いました。逆に、「あ、そんな適当でいいんだ」という声を聞いた時に、“実験”に対しての壁が少し取り除けたかなとも感じました。
 実験の待ち時間は、「とにかく何でもいいから聞きたいことあったら聞いて」と質問を促すと、最初は様子を見るように質問していた子達も、待ち時間では足りないくらいいろいろな質問をしてくれました。その質問は、研究のことだったり、大学生活のことだったり、私のこれから進む道のことだったり・・・。質問が途切れないというのは、予想外で、うれしい限りでした。
 今回、私は、「研究生活の楽しさ」と、ここまで辿り着くまでに、たくさんの回り道をしたけど、全部が私の人生にとって大事だったこと、だから、「失敗」も大事だし、どこかで本気で「頑張る時間」も大切だということを、私の高校卒業からの過程を元に伝えることを目的としていました。そういった意味では、少し、伝わったかな・・・・。と思っています。
 今回のセミナーは青森東高校の、大学模擬授業の一貫として、行いました。大学模擬授業は今年で3年目になる企画だそうで、今年は全部で21の分科会がありました。私はその中の、農学の分科会を担当させていただきましたが、ロボット工学の分科会では、SAOGの瀬戸文美さんもいらっしゃっていました。意外なところからまたSAのつながりを見つけた気がします。


<母校出張セミナーの一覧に戻る>