Home>室長からの挨拶
室長からの挨拶

  室長の写真  

東北大学理事
東北大学男女共同参画委員会委員長
特定領域研究推進支援センター・
女性研究者育成支援推進室室長
折原 守



 ◆◆ご挨拶◆◆

東北大学は大正2年(1913年)、わが国の大学として初めて女性に門戸を開き、3名の女子学生を理学部へ入学させました。その伝統のもと、本学は平成13年に全学的組織として男女共同参画委員会を発足させ、「男女共同参画推進のための東北大学宣言」(平成14年)を指針として、男女格差の是正、研究・労働環境の改善、両立支援体制の充実などに努めてまいりました。その成果を踏まえ、平成18年度より開始された文部科学省科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成事業」に採択され、「杜の都女性科学者ハードリング支援事業」を実施しています。 


本事業では、とりわけ自然科学分野における女性科学者のキャリアパス形成にとって、障害となっている様々なハードルを乗り越えるための諸制度を整備することを目指して、学内に「女性研究者育成支援推進室」を設置し、1)育児・介護支援 2)環境整備 3)次世代育成 の3つのプログラムを展開しております。


育児・介護支援においては、総長裁量経費も投入し、東北大学病院内に設置されている「星の子ルーム」(病後児保育施設)の拡充、育児中の女性研究者への支援要員の配備、ベビーシッター経費の支給などを行い、利用者に好評を頂いています。


環境整備については、長時間にわたる実験等が必要な自然科学系全部局において、女性用休憩室を配備し終わりました。


次世代育成のための取組として始めたサイエンス・エンジェル(SA)制度は、文部科学省の審査においてもその斬新なアイディアが高く評価されました。毎年度、SAとして総長から任命された約50名の自然科学系女子大学院生たちは、出身高校等への出張セミナーや、地域の科学館等における展示説明などを通じて、理系少女育成の優れたロールモデルとしての役割を果たすと共に、各種セミナー等によって社会的なスキルも身につけております。さらに異なる分野に所属するSA自身のネットワークを形成することにより、将来の異分野融合研究領域の開拓等を担うことが期待されます。


私たちは東北大学のみならず、杜の都仙台における男女共同参画社会の実現に向けて、現状の飛躍的な改善を目指して活動を続けて参りました。文科省の支援を受けたモデル事業としては、本年いよいよ最終年度を迎えますが、本事業はさらに発展的に継続されていくべきことであるのは間違いありません。どうぞ皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。

平成20年4月