「杜の都ジャンプアップ事業 for 2013」では、大学内でのさらなる女性研究者比率向上のため、新規採用を積極的に行っています。このページでは、新規採用となった女性研究者を紹介しています。採用を希望する方は、「公募」ページの「新規採用」をご覧ください。

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年

工学研究科 都市・建築学専攻 都市・建築デザイン学講座 助教
土岐 文乃

私の専門は建築デザインです。変化する社会のなかで個別に更新される建築の集合という視点から時間軸を踏まえて地方都市のまちなみを読み解き、新しい世代の建築を構想する研究を続けてきました。現在は、主に宮城県石巻市雄勝町の復興計画に携わり、地域固有の地勢・産業・文化・人のつながりを調査研究しながら、これらを最大限に活かした復興計画のあり方を模索しています。今後は、こうした実践的プロジェクトを通して、まちや空間を読み解き、そこに関わる様々な分野の人々と建築を構想する楽しさを学生に伝えていきたいと思います。

金属材料研究所 結晶欠陥物性学研究部門 助教
出浦 桃子

専門は結晶工学です。学生の頃より半導体の結晶成長・製膜に携わってきました。半導体は、携帯電話などの電子機器のみならず自動車や家電などにも使用されており、我々の生活に不可欠な材料になっています。材料のもつ能力を最大限に発揮させ半導体デバイスの性能を制御するためには、結晶成長技術が成熟し高品質結晶を提供できなければなりません。ところが、実際に結晶成長技術が確立しているのは、シリコンをはじめとしたわずかな材料だけです。これまで私は、GaAsやGaNなどのIII-V族化合物半導体や有機半導体の結晶成長を行ってきましたが、SiCなどのIV族半導体の結晶成長も始めており、今後さまざまな半導体結晶の成長を行いたいと思っています。

理学研究科 地学専攻 地圏進化学講座 助教
髙栁 栄子

私は炭酸塩岩の堆積・化石相の変遷や炭酸塩生物骨格・殻(サンゴ,二枚貝,腕足動物など)の化学組成を用いて、過去の地球表層環境の変遷や気候変動を明らかにする研究を行っています。私たちの住む地球では、地質時代を通じて、温暖な時期と寒冷な時期が繰り返し、劇的な気候変動が何度も起きました。過去の環境や気候変動に関する情報は、陸上の地層や海底の堆積物、またそれらに含まれる化石試料に様々な形で記録されています。野外での地質調査と室内での分析を通じてそれらの情報を抽出し、当時の古気候・古海洋環境を様々な時間スケールで復元することで、気候変動の原因やメカニズムの理解へ繋げていきたいと考えています。